記者「実験手法を書いた部分について、論文に由来する文章をコピーして引用なく記載しているが、剽窃(ひょうせつ)にあたるとは理解しないのか」
石井委員長「この手法自体は、50年以上前からあるものだということ、実験は若山(照彦山梨大教授)氏の研究室が行ったもので、小保方氏は研究の内容は把握していたが、実際に行ったわけではないことを明らかにしておく。論文を引用なく使用するべきではないが、本論文で41個の引用論文の出典を明らかにしており、引用されていないのは、1カ所のみ。さらに昔からある実験手法ということで、小保方氏もどこから持ってきたものかという点が曖昧になっていたのではないか」
記者「悪意のあるものと、ミスコンダクトが混同されているようだが」
石井委員長「悪意があれば出典は隠されますが、本件では通常定型的に行われている」
《参考文献の引用をつけることは論文の基本とされる。指導にあたった笹井氏らについても、画像チェックの甘さなどが露呈するにもかかわらず、「意図的ではない」とだけ述べる石井委員長に、記者は執拗(しつよう)に食い下がる》
記者「科学界において、他の研究者が同じようなミスをしても許されるのか」
石井委員長「それは、悪意があったかどうかを判断することになる。悪意があるとまで判断できない場合には、研究不正行為を認めることはできないとなる。論文の引用に関しては、剽窃とされる事例もあるが、個別具体的な判断をせざるを得ない」
=(3)に続く