--学生じゃないのでみせてもらうことは難しかったと
笹井氏「小保方さんのノートを見て、ディスカッションをすることができれば、より深いレベルの指導ができたと思う。ただ、実際問題として、特にアーティクルに出ているデータについては、若山(照彦・山梨大教授)研究室で作られ、若山さんがチェックをしたものだということを前提にしていたので、それを飛び越えて見るには必然性がないと…難しかった。生データを見ること、情報共有の仕方について、どうするのがベストか考えているところです」
--小保方さんのノートは4、5冊だと。その分量についてどう考えるか
笹井氏「ノートの付け方は個人差が大きいと感じている。私の研究室でも(研究者によって)非常にばらつきが大きい。ノートはメモ程度の考え方の人もいらっしゃる」
《質問は小保方さんのノートの分量についての感想だったが、笹井氏は研究者にとっての「実験ノート」とは何かや、その哲学について滔々(とうとう)と語る》
「ノートというのは、自分と自分の研究を客観的に向き合うものだ。ノートを作るときは、『3年後の自分に向かって書くようにしなさい』と言っている。3年後に忘れてしまうようなことは、ちゃんと書いておくべきだと」
《記者が語気を強める》
--質問の答えになっていない。聞きたいのは4、5冊しかなかったことについて、どう思うかということだ