笹井氏「(STAP現象は)永久に存在しないとかについては、多くの検証を通して確実度があがっている。科学は宗教ではない。確度がどこまで高いかどうかが問題で、非常に確度が高いとして論文に出している。確度が損なわれた中では、反証仮説を同僚の皆と考えていくことが必要だというのが科学者としての心情だ」
--笹井氏自身はSTAP細胞を見たのか
笹井氏「私は実験したことはないが、私の研究室で、小保方さんがSTAP細胞をつくり、撮影していく過程を見ているということはあります」
《質疑は、小保方氏が9日に行った記者会見の内容に及んだ。小保方氏は会見でSTAP細胞を再現するためには「コツ」が必要だと説明していた》
--そのコツを知っているか
笹井氏「2つのレベルのコツがある。論文を作るのにスタートから最後まで3年かかっているが、最初にプロトコール(手順)を決めると、ずっとそのプロトコールに基づいて作る必要がある。小保方さんが最良と思われたプロトコールを基に実験が組み上げられた。そのときのコツ、微妙な手際などがあるのではないか」
《小保方氏は「第三者がSTAP細胞の再現に成功している」と発言している》
--第三者がSTAP細胞の再現には成功しているというのは事実か
笹井氏「理化学研究所内では、発表後に1名、(研究の一部について)成功している人がいることは承知している。だが、その先の段階、キメラマウスとか、奇形種などのところまで行ったものはまだない」
《笹井氏は冷静に語り続ける》