名証セントレックス上場のコンサル会社「太陽商会」=東京都渋谷区=の粉飾決算問題で、証券取引等監視委員会は23日、投資家に虚偽情報を公表した金融商品取引法違反(偽計)容疑で、同社本社や関係先を強制調査した。監視委は、2期連続の債務超過による上場廃止を避けるため、現在の社長(48)と前社長(48)が粉飾や虚偽情報の公表を主導し、保有株価の維持を図ったとみている。
同社は平成25年3月期決算で売上高約7600万円を架空計上し、債務超過を脱したと偽った有価証券報告書を関東財務局に提出。関係者によると、前社長と社長は同年3月以降、実施予定のない増資や「債務超過が解消する見込み」などとする虚偽の公表を行うなどし、投資家を欺いたとされる。
監視委は同社が売り上げ計上した製品の売買実態はなかったと認定しており、すでに課徴金1200万円の納付命令を科すよう金融庁に勧告している。
同社は前社長が平成14年に設立。企業の売り上げを伸ばす「セールスプロデュース」を手がけるとしている。昨年7月に取締役だった現社長が就任した。