【底流】同期3人が事務次官! 総務省と財務省で起きた「超異例人事」の内幕 (2/4ページ)

2014.7.21 07:00

 菅が新藤に「1年待ってほしい」と言ったどうか、当事者の一人は言葉を濁す。しかし、ある自民党中堅議員は「1年後の大石事務次官はそのときに事実上決まったようだ」と解説する。いずれにせよ、官邸の介入によって、総務省の事務次官は小笠原、岡崎、大石の3代が51年入省の同期という異例の事態となった。

総務人事が前例に

 一方、財務省の幹部人事は、前事務次官の木下康司(57)と4日に事務次官に就任した香川俊介(57)、そして次官待ちポストの主計局長に就いた田中一穂(58)が54年入省の同期だ。総務省に続いて財務省でも同期の事務次官が3代続く道筋ができた。

 自民党議員などによると、安倍晋三首相は、第一次安倍内閣の首相秘書官だった田中を事務次官に据えようとした。だが、財務省側の強い意向をくんだ副総理兼財務相の麻生太郎と菅が難色を示したという。

 内閣府幹部によると、菅は安倍に「1年待ってほしい」と説得したらしい。主税局長だった田中を主計局長に横滑りさせる形で納得を得たといわれる。

 総務省と財務省で歩調を合わせたかのような「同期3人次官」。ともに事情は異なるが、その裏には官邸と官僚の思惑が微妙に絡み合う。

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