中国・上海の食品会社が期限切れの鶏肉を販売していた問題は、改めて食材の中国リスクを見せつけ、各業界に困惑が広がった。
「対岸」ではない
問題の「上海福喜食品」からファミリーマート向けチキンナゲットを輸入する伊藤忠商事は、中国当局や自社調査による全容解明を見極めた上で、「再発防止策を考えたい」としている。だが、今春からの取引開始にあたり、ヒアリングや現地工場などの視察を通じてチェック体制を構築してきただけにショックを隠せない。原料や生産、衛生管理の各段階に今後どこまで目配りできるかが大きな課題だ。
上海福喜食品と取引はないが、中国やタイから鶏肉加工品を輸入する大手商社も、「対岸の火事」ではないとの受け止めだ。「社員が日常的に常駐しチェックしているわけではない。偽装や悪意を見抜けない可能性もある」と懸念する。
改めて管理徹底
日本の食品業界でも、2008年に発覚した中国製冷凍ギョーザ中毒事件などを受け、安全管理やトレーサビリティー(履歴管理)の徹底を図ってきたが、今回の問題で、改めてチェック体制を確認する動きが広がっている。