シリア北部ラッカで行進する過激派「イスラム国」の戦闘員ら(AP=共同)【拡大】
東京工業大学の影山任佐(じんすけ)名誉教授(犯罪精神病理学)は「知的水準が高い人ほど将来が見え、社会的矛盾も感じ取る。自己実現に行き詰まり閉塞感を打ち破りたかったのではないか」とみる。こうした不満の受け口はかつて、過激な政治活動やカルト宗教だったと指摘。今は「自分の死に場所や花道を飾る『舞台』は何でも良く、それがイスラム国だった」と分析する。
シリアで昨年、反政府組織の一つに戦闘員として加わったという東京都の元自衛官、鵜沢(うざわ)佳史さん(26)も「宗教的、政治的な信念はなかった」と話す。いじめに遭って引きこもっていた少年時代、生きる意味を見失い「戦場で何もかもぶっ壊したい」と考えていたという。戦場行きを思い立った理由を「戦士として戦いたい気持ちが込み上げたから」と表現する。
今回の事件では、北大生や支援者らがネット上でシリア行きをほのめかす書き込みを公然と繰り返すなど、「面白半分で『日本人戦闘員』を誕生させかねない異様さも際だった」(捜査関係者)という。