原発再稼働の遅れに伴う影響は、経済だけではない。火力発電のフル稼働で日本の温室効果ガスの排出量は、過去最大規模に増えている。年末の国連気候変動枠組み条約第21回締約国会議(COP21)では、各国が2020年以降の温室効果ガスの排出削減目標を提示するが、原発なしでは排出削減は困難だ。
22日には今年7月の再稼働を目指す九州電力の川内原発1、2号機(鹿児島県)をめぐり、住民らが再稼働差し止めを求めた仮処分の可否が鹿児島地裁で下される。ここでの判断が今後の再稼働を占うことになりそうだ。
原発事故から4年を経ても原発への厳しい世論は変わっていない。福井地裁の差し止め決定の底流にはそうした世論がある。原発の必要性を世論に訴えかけるには、政府の主体的な取り組みも問われている。