再稼働の遅れが懸念される九州電力川内原発1、2号機=鹿児島県薩摩川内市【拡大】
関電は、出力が各82.6万キロワットと大きく、電力供給の「戦力」として期待できる高浜1、2号機(福井県)について、40年超の運転延長を視野に、「特別点検」を進めている。
しかし、再稼働への道のりは平坦(へいたん)ではない。最も早く原子力規制委員会の審査に合格した九電川内1、2号機(鹿児島県)でさえ最終手続きの「使用前検査」が遅れ、当初目指していた今夏からの再稼働は絶望的な状況。続いて規制委の審査に合格した高浜3、4号機は11月からの再稼働を想定しているが、福井地裁が今月14日、再稼働差し止めの仮処分決定を下した。
1970年に日本初の加圧水型商業炉(PWR)である美浜1号機(福井県)の運転を開始し、計11基の原発を運転してきた関電には「原子力のトップランナー」という強い自負が今もある。新規制基準施行前には電力各社で唯一、大飯3、4号機(福井県)を運転し、管内を電力不足の危機から救った。
関電幹部は「大飯がトラブルで停止すれば、全国の原発も再稼働できなくなる恐れがあり、失敗は許されなかった」と振り返る。