再稼働の遅れが懸念される九州電力川内原発1、2号機=鹿児島県薩摩川内市【拡大】
◆収益改善、値下げも
「ほとんどの中小企業の経営者は、自分の給料を減らしてでも従業員のために、せめて消費税が上がった分負担にならないようにと努力をしているが、電気料金だけには勝てない」
1月30日、東京・霞が関。エネルギーミックスについて議論する経済産業省の小委員会の初会合で、伊藤麻美委員(日本電鍍工業社長)は、原発停止で高止まりする電気料金が経営にのしかかる負担を切実に訴えた。
原発を持つ9電力管内の標準家庭の電気料金は震災前と比べ、大半は2、3割程度高くなっている。さらに関電は料金の再値上げ(家庭向け平均10.23%)を経済産業省に申請。値上げ幅を9%前後に圧縮し、6月に実施する見通しだ。
国民負担を和らげるには、原発の早期再稼働は不可欠だ。川内1、2号機の2基が再稼働すれば、月200億円の収益改善をもたらし、電気料金の値下げにもつながる。
関電の八木社長は「原発を一定程度活用するとなれば、新陳代謝していかないといけない」とし、新増設やリプレース(建て替え)の必要性も訴える。
規制委の厳しい審査や再稼働差し止め訴訟という逆風の中、原子力の火を絶やさない考えだ。
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■原発の安全審査の進捗と老朽原発の廃炉
合格 川内1、2(九州)、高浜3、4(関西)
夏にも合格 伊方3(四国)
合格にめど 玄海3、4(九州)、大飯3、4(関西)
合格見えず 泊1~3(北海道)、柏崎刈羽6、7(東京)、島根2(中国)、女川2(東北)、浜岡4(中部)、東海第2(日本原電)
審査序盤 東通1(東北)、志賀2(北陸)、大間(Jパワー)、美浜3(関西)、高浜1、2(関西)
廃炉決定 美浜1、2(関西)、敦賀1(日本原電)、島根1(中国)、玄海1(九州)
(注)カッコ内は電力会社名