写真展で建国の父、アウン・サン将軍の写真に見入るミャンマーの僧侶たち。アウン・サン将軍への思いは民族や宗教を超える=ヤンゴン(AP)【拡大】
しかし同時に、英国と日本がミャンマーから遠く離れた国であるという地理的条件にも留意すべきである。戦後の地理的距離の遠さが、独立後のミャンマーと日英との関係を友好的なものに変容させる一要因として機能したといえるからだ。
距離の遠さから、英国や日本が再びミャンマーに来て危害を加える可能性を国民は感じにくくなり、両国への敵意や憎しみを和らげていったと考えられる。このことは、ミャンマーと国境を接する中国、インド、タイとの関係が、独立後一貫して微妙であることを考えるとわかりやすい。地理的にあまりに近い他国との間では、日常的な接触が多い分、大小の反発が国民の間で生まれやすいのだ。
私たちはミャンマー人「親日説」をそのまま信じるのではなく、ここに記したような歴史的・宗教的・地理的要因を複合的に受け止めながら、地道に良好な関係を築くよう努めるのがよいだろう。