実際にオガールベースと紫波型エコハウスサポートセンター内を見学しましたが、断熱・気密などの建物の性能も優れており、外気温が10度以下にもかかわらず、室内はどこにいても寒くもなく暑くもなく、体が快適に感じる適温が保たれていることに驚きました。自然エネルギーを活用した地域熱供給は、体にもやさしいことを実感しました。
◆配管総延長は3キロ
エネルギーステーション内を案内していただきながら、地域熱供給に必要な設備やポイントについてうかがいました。
「地域熱供給には、配管が必要になります。配管はオガール地区全体に張り巡らされ、総延長は3キロに及びます。ここでは、欧州で実績のあるスイスメーカー製を採用しました。樹脂製のフレキシブル管なので長尺で埋設が可能で、腐食もなく、50年程度の耐用年数を見込んでいます。また、地域熱供給を行う場合、熱需要の把握をデータに基づき、できるだけ正確にシミュレーションを行う必要があります。紫波町では、冬場は住宅での熱需要が多く、夏場は新庁舎の需要が多いことが予測されました。定常運転時は無人運転を行っていますが、遠隔監視のもと、熱需要に応じた熱供給システムを24時間稼働させています」(山口氏)
山口氏は、オガール地区での地域熱供給サービスのほか、紫波町の循環型まちづくりの取り組みの一環である、太陽光発電の屋根貸し事業「紫波町市民参加型おひさま発電事業」を推進しています。小学校、鉄道駅舎など町の公共施設11カ所に太陽光発電システム(パネル出力約1096キロワット)を設置するもので、15年度から全設備がフル稼働する予定です。