【女性のエネルギー考】医療も原子力も目的は「人々の幸せ」 (3/6ページ)

2015.6.25 05:00

越智小枝さん

越智小枝さん【拡大】

 「低線量被ばくが体に良いというホルミシス効果についてはあまり推奨しませんが、それでも低線量被ばくは日常さらされている数多くの健康リスクに埋没してリスクの測定は不可能だろうと思います。『低線量被ばくによるリスクは、日常さらされている発がんリスクに比べてあまりに小さすぎるため測定できない』ということです。また、食物には1キログラムあたり100ベクレルの厳しい出荷制限値が設定されています。実際に出荷される野菜などはこの基準値を大幅に下回っているのが大半ですが、里山の食文化には少なからず影響を及ぼしています。地元の人が季節の楽しみとしてきた山菜やきのこ、猪肉など里山の幸はこの基準値をオーバーしているものもあり、地元の食文化の継承を不安視する声が強まっています。ICRPの放射線汚染の規制には、放射線被ばく量を『可能な限り低く』ではなく、『合理的な範囲でできる限り低く』という考え方があります。すなわち、放射線を低くする利益と、その不利益をてんびんにかけなければいけないというわけです。例えば、チェルノブイリ原発事故のあとのノルウェーで、トナカイ肉の規制値を6000ベクレルという比較的高い数値に設定したのは、食文化の崩壊や経済的損失を考慮したうえでのことだということです。一方で、福島のお母さんたちの間では、子供の食の安全のために食物の放射線量を測る文化も定着しています。この行為もまた食を大切にする文化につながると思います。地元の食文化に対する誇りとお母さんの安心を両立させるためには、お互いを排斥しない配慮が必要です」

 --東京など外から見る福島と、福島の実情に違いはありますか

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