九州電力は14日、川内(せんだい)原発1号機(鹿児島県)の再稼働までの工程を発表した。今後1カ月程度かけて、炉心を冷やす冷却系の確認や非常用発電装置の機能検査などを行い、8月中旬に原子炉を起動、発電させる。再稼働前後に想定されるトラブルを5段階に分類し、場合によっては、起動した原子炉を停止させるという。
通常2週間かかる再稼働前の検査は、約1週間長くかけて行う。川内1号機は平成23年5月から4年以上停止しており、配管に腐食などの異常が生じていないか慎重に調べる。今月末には、重大事故を想定した訓練も実施する。
想定されるトラブルについては、深刻さに応じてレベル0~4に分類し、機器の不調などレベル2以上のものを公表する。レベル4では、原子炉格納容器内の配管からの漏洩(ろうえい)や冷却ポンプの異常などを想定し、深刻な事態に至るまでに、原子炉を停止するとした。
九電東京支社の弓削(ゆげ)伸二郎副支社長は「安全を優先して慎重に工程を進める」と強調。九電関係者によると、川内1号機は8月10日に起動させ、13日前後に発電と送電を開始する計画があるという。