戦後70年に当たり、さまざまなメディアが戦争を振り返る企画をやっている。しかし何のための戦争だったのか、責任はだれにあるのかという肝心な点が、いまだに判然としない。
曖昧な意思決定と無責任体質は、よく日本的組織の欠陥といわれる。思い当たるケースが最近も、相次いでいる。白紙になった新国立競技場計画や東芝の不正会計問題などである。
東芝についていえば、第三者委員会が7月に、累計でマイナス1518億円に上る不適切な会計処理があったとする調査報告書を発表した。「経営トップらの関与」を認め、「経営判断として行われた」と明記している。
だが、その目的は「当期利益至上主義」などを挙げているものの、具体的にはわからない。関係する西田厚聡、佐々木則夫、田中久雄の3代の社長が、責任を取って一緒に職を辞した。しかしトップらは過大な利益を求めたが、不適切な会計処理を直接指示したとまでは、報告書は書いていない。知っていながら止めなかったという。
トップにいちいち指示を仰がなくても、意向を推し量って下の者が結果的に不正に手を染めるというケースかもしれない。以前よくあった総会屋事件では、株主総会担当の社員が逮捕されても、社長には一部の例外を除いて累が及ばなかった。