理化学研究所と東京都市大学の研究チームは、新たな微細構造形成法として、微粒子を投射して金属表面を改質する微粒子ピーニング(FPP)と精密研削を組み合わせた独自の機械的加工法を試みた。その結果、微粒子を材料表面に対して斜めから投射し、その後精密研削を行うことで、凹みと平坦部が周期的に配列された微細構造が形成できた。これまで機械的な加工法だけでは簡便に調整することが難しかった凹みの周期性や深さや平坦部の面積なども、一定の範囲内で調整可能になる。
この加工法は、低摩擦化が要求される電動アクチュエーターのスライド部品、医療用インプラント表面加工、再生医療用の細胞培養プレート、高効率な熱交換器など多様な用途への適用が期待できる。
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【プロフィル】大森整
おおもり・ひとし 東京大学大学院工学系研究科博士課程修了、工学博士。1991年理化学研究所入所。2001年から現職。02年から埼玉大学大学院理工学研究科兼務。大学院生時代に発明した「ELID(エリッド)」法を発展させ、超微細、超精密加工の研究開発に従事。
■コメント=素材に形と表面、そして機能を自在に付与す ることで、ものづくりの無限の可能性に挑戦したい。
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