小保方晴子氏【拡大】
早稲田大は2日、STAP(スタップ)細胞論文で研究不正行為が確定した理化学研究所の元研究員、小保方(おぼかた)晴子氏(32)の博士号の取り消しが確定したと発表した。昨年10月、早大は約1年間の猶予期間中に不正な博士論文を適切に訂正しなければ学位を取り消すとしていたが、訂正作業が終了しないまま期間が満了した。
小保方氏は早大理工学術院先進理工学研究科の博士課程在籍中、体のさまざまな組織に分化できる万能性幹細胞についての研究を実施。早大に博士論文を提出し平成23年3月に工学博士の学位を授与された。しかし昨年、STAP細胞論文の不正疑惑が浮上するとともに、博士論文にも多数の不正が指摘された。
早大は昨年3月に調査委員会を設置。同年7月付の調査委の報告書によると、小保方氏の博士論文には11カ所に著作権侵害の不正行為があり、うち6カ所は過失でなく故意によるものとされる。
また早大は同日、平成18年以降に大学院の全研究科に提出された博士論文2789本について自主調査したところ、学位取り消しの対象となる不正はなかったが、引用の不備などで訂正が必要な論文が89本見つかったと発表した。