わいせつDVD露天vs大阪府警 「しばいてみいや!」「100年早いわ!」 (1/7ページ)

2015.10.4 17:07

あいりん地区の環境浄化に向けて、違法露店の一斉摘発に乗り出す捜査員ら=7月28日午前6時54分、大阪市西成区

あいりん地区の環境浄化に向けて、違法露店の一斉摘発に乗り出す捜査員ら=7月28日午前6時54分、大阪市西成区【拡大】

  • あいりん地区の環境浄化に向けて、違法露店の一斉摘発に乗り出す捜査員ら=7月28日午前6時53分、大阪市西成区
  • 違法露店の一斉摘発に乗り出した捜査員ら=7月28日午前6時38分、大阪市西成区
  • 違法露店の一斉摘発に乗り出す捜査員ら=7月28日午前6時48分、大阪市西成区

 日本有数の日雇い労働者のまちとして知られる大阪市西成区の「あいりん地区」。かつて雇用条件などに不満を募らせた労働者による大規模な社会暴動が勃発し、今も治安の悪さとともに語られる場合が多い。だが、警察も手をこまねいているわけではない。あいりん地区の「環境浄化」に力を入れる大阪府警西成署などが7月末、長らく懸案の一つだった違法露店の一斉摘発に乗り出した。「警察が何じゃい」。「何やとコラ」。ひるまぬ露天商と捜査員との攻防は十数分以上に及んだ。「モザイクなし、確認」-。わいせつDVDの豊富な品ぞろえで客の人気を集めていた店の老いた男も検挙された。「違法露店の野放しは別の新たな犯罪を生む」と同署幹部。警察の摘発強化によって、“いたちごっこ状態”だったあいりんの違法露店は根絶されるのか。(矢田幸己)

 検挙までわずか6分

 「早よ片付けろ! 警察や!」

 路上生活者や日雇い労働者が行き交うあいりん地区の一角。異変に気付いた男性が叫んだ。

 7月28日午前6時半すぎ。それまで客を装い、様子をうかがっていた私服姿の捜査員たちが素早い動きで路上のあちこちに散らばり、営業している数十の露店を一気に取り囲む。

口元を隠した捜査員がその場で、1枚のDVDをプレーヤーで再生した

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