そうした中で、大きな転機となったのは、大阪市の橋下徹市長が24年に打ち出した「西成特区構想」だ。「西成が変われば、大阪が変わる」。子育て世帯の誘致などを目指し、あいりん地区の治安向上が一層の課題として位置付けられた。
府警も特区構想が持ち上がって以降、地区の環境浄化へ改めて本腰を入れた。今春には「いまみや小中一貫校」(今宮中学校・新今宮小学校)が開校。周辺通学路の環境を改善させることは不可欠だった。
通学時間帯と重なる露店営業への対応に加え、覚醒剤の路上密売人の取り締まりも強化。一定の効果が現れた一方、露店に関しては、新今宮駅南の市道から今回摘発の現場となった旧萩ノ茶屋小北側の路上へ移り、営業を続けていた。
効果はてきめん、今後も継続
7月の一斉摘発後、違法露店はどうなったのか。