チップヤードに入ってみると、さまざまな燃料が積み上げられ、生木のチップからはところどころ湯気が立ち上がっています。チップを手に取ってみると、温かい! 生木や建廃チップは発熱しやすいため、定期的に温度を測定し、厳しく安全管理を行っています。
燃料は、都市部で多く発生する建築廃材に加えて、川崎市内や近郊で発生する廃パレットや梱包(こんぽう)材からつくられた木質チップ、食品残さ系燃料を受け入れるなど、地域での資源循環を図り、エネルギーの「地産地消」を進めています。バイオマス燃料の焼却灰も地盤材としてリサイクルし、資源リサイクルにも取り組んでいます。
◆「山間地型」事業の広がり
木質バイオマス発電は各地で余っている間伐材などを燃料に発電できるため、山間部での新たな産業として広がりを見せています。
川崎バイオマス発電所を設立した住友林業と住友共同電力は、北海道紋別市で“山間地型”の木質バイオマス発電事業にも共同で着手しています。同市が工場誘致として用意した場所で、発電容量約5万キロワットのバイオマス発電所を建設中で、2016年12月に稼働予定です。FITを活用し北海道電力などに売電する計画です。
住友林業の資源環境本部環境・エネルギー部グループマネージャー、高田晴郎氏にうかがいました。
「オホーツク地域の森林資源が活用しきれていない課題があり、間伐材の量やコストなどを地域の人たちと調査した結果、一定の量が確保でき、バイオマス発電の可能性が出てきました。紋別バイオマス発電所では、周囲75キロメートル圏内の山林から未利用材を調達する計画ですが、より安定した調達のためには、地域の市町村や林業関係の方々との信頼関係を深め、地域林業との連携を強化していきたいと思っています」