加藤容疑者は「般若の会」という団体名で株式サイトを運営。23年11月以降、サイトのコラムに、加藤容疑者の実名で、新日本理化株を示唆し、過去に加藤容疑者が行った仕手戦で株価が急騰したケースを示しながら「同じように大相場になる」などと株価が上昇するかのような書き込みをしたとされる。
特捜部はこうした行為が金商法上、株価を変動させる目的で根拠のない情報を流す「風説の流布」に当たる疑いもあるとみて捜査している。
一連の行為により、同社の株価は急激に上昇。加藤容疑者らは保有株を売り抜け、1億数千万円の売却益を得ていた疑いがある。加藤容疑者らは別の3社の株でも同様の書き込みをして保有株を売り抜けるなどして総額約60億円の売却益を得ていたとされる。
加藤容疑者は昭和50年代から平成のバブル期にかけて派手な仕手戦を演じ、全盛期には数百億円の資金を集めるなど「兜町の風雲児」と呼ばれた。