「私も使っていた」。秋田市の肥料メーカー、太平物産による有機肥料偽装表示問題で、稲作を営む柴田正敏・秋田県議(自民、横手市選挙区)が27日、かつて偽装肥料を使用していたことが分かったと“告白”した。
この日の県議会農林水産委員会で発言した。委員会で県は、使用した場合に特別栽培農産物の認証に影響を与える恐れがある肥料13銘柄を公表。リストを見た柴田氏はうち1銘柄を挙げ、「私、ずーっと使ってました。この2、3年は使ってませんけど」と述べた。
この肥料は「有機態窒素5%、無機態窒素5%」と表示されていたが、実際は3・5%と7・8%で有機分が少なかった。柴田氏は「だまされたという思いだ。消費者に本当に申し訳ない」と述べ、農家に配慮した対応を県に求めた。
柴田氏は「秋田のために特別栽培米を作り、農協から薦められた肥料を使っていた。同じ思いをしている農家のために、この問題に引き続き取り組みたい」と語った。