【朴政権との500日 産経前ソウル支局長手記】異様な法廷、震える検事の手 (4/7ページ)

2015.12.31 08:34

 ■途半端な妥協しなかったから無罪になった

 ■辞職圧力に絶句…吐き気を催すことも

 検察はどんな気持ちでこの公判に臨んでいたのだろうか。私は、担当の高泌亨(コ・ピルヒョン)検事の気持ちが知りたかった。10月19日、「懲役1年6月」という求刑がなされた公判の閉廷直後、まだ廷内に残っていた高検事に「ご苦労さまでした」と声をかけた。

 私の呼びかけを意外に感じたのか、求刑を終えたことで肩の荷が下りたのか、高検事は戸惑ったような笑顔で「支局長こそ、長い間、大変にご苦労をなさいましたね」と、最も丁寧な言葉でねぎらってくれた。顔には、安堵(あんど)が浮かび、検察官の威厳はなかった。

 私が朴槿恵(パク・クネ)大統領の名誉を傷つけたとして告発されてから無罪判決まで1年4カ月。朴政権をめぐる国際世論や日本の対韓認識の悪化が進行する一方で、朴政権の目的だった「産経新聞懲罰」は何の成果もなかった。朴大統領の側近たちも韓国の法務・検察当局も、「こんなはずでは…」という思いだったろう。

「産経新聞の支局長を一気呵成の波状攻撃で揺さぶり、精神的に追い込んで謝罪を引き出し…」

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