【朴政権との500日 産経前ソウル支局長手記】異様な法廷、震える検事の手 (5/7ページ)

2015.12.31 08:34

 目的は産経の信用失墜

 「産経新聞の支局長を一気呵成(かせい)の波状攻撃で揺さぶり、精神的に追い込んで謝罪を引き出し、記事を取り消させて産経の信用を内外で失墜させることでしょう」。弁護方針の検討会で、朴栄●(パク・ヨングァン)弁護士は韓国政府と検察側のシナリオをこんなふうに読み解いてくれたことがあった。

 朴弁護士は高検検事長を2カ所経験している元検察高官だ。韓国の法務・検察の手の内を見通している。

 検察は韓国の右翼団体の告発を受けた翌日の2014年8月7日に私を出国禁止としたが、私には直接伝えられなかった。同年10月8日に起訴した際も抜き打ちで、メディア報道で知った。

 こうした揺さぶりは、先の見えないはじめのころこそ「今後、どうなってしまうのだろうか?」という不安を駆り立てる効果があったが、慣れてくると「あ、またか」となって効果はなくなる。

 私の取材では、韓国側は産経側から早期に謝罪と記事の取り消しを引き出せると踏んでいた。韓国側はまず青瓦台高官による「民事・刑事で法的責任を徹底追及する」という発言で萎縮させ、検察に呼び出して取り調べて恫喝(どうかつ)。謝罪の意思を確認したが、思うような成果は出せなかった。

「さっさと謝ってしまってはどうか」「遺憾という言葉だけでも表明できないか」

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