小惑星探査機「はやぶさ」。最適電力制御技術を活用した鉄道分野への応用研究が始まっている(池下章裕氏提供)【拡大】
鉄道総研では、実際の列車ダイヤ、線路の標高やカーブ、時間帯や季節などのデータを入力してシミュレーションを作り、どの程度の効果があるかを調べる。シミュレーションで良い結果が得られれば、東急電鉄は実際の車両を使った実証実験を行う。この実験に向けて東急テクノは、車両や運転指令所などで使われるソフトウエアやコンピュータープログラムの開発などを進める。
3者は18~19年ごろをめどに実用化の可能性を判断することにしている。東急テクノ成長戦略推進室の養田新一課長は「現時点では未知数だが、理論上はできるはず」と意気込む。
実は鉄道会社にとって、この技術に期待を寄せる理由がもう一つある。朝のラッシュ時が1日の電力使用料のピークで、鉄道各社は、この時間帯の電力使用量を基に電力会社と契約している。電力料金もピーク時を基に設定されている。はやぶさのピークカット技術を使って、列車が相互に電力を融通し合うようになれば、電力会社に支払う電力料金を減らせる可能性もあるのだ。