甘利氏秘書、20億円提示促す 民主党、建設会社側とのやりとり公開

2016.2.15 19:56

1月28日の辞任会見で、悔しさをにじませる甘利明経済再生担当相=東京・永田町(斎藤良雄撮影)

1月28日の辞任会見で、悔しさをにじませる甘利明経済再生担当相=東京・永田町(斎藤良雄撮影)【拡大】

 甘利明前経済再生担当相の現金授受問題で、民主党は15日、甘利氏側に現金を渡していた千葉県白井市の建設会社総務担当の一色武氏(62)と、甘利氏の公設秘書(辞職)が面会した際の音声データとメモを公開した。都市再生機構(UR)と建設会社との補償交渉に関した内容で、甘利氏の秘書は昨年11月、一色氏に対し、「一応推定20億かかりますとか、言葉にしてほしいんですね」とURに補償の具体額を提示するよう促している。

 音声データとメモは一色氏と秘書が昨年11月2日に神奈川県大和市の飲食店で面会した際に録音されたもの。千葉ニュータウン開発に伴う県道工事をめぐる補償交渉に関してのやりとりで、民主党が一色氏から入手したという。

 甘利氏は先月の記者会見で、秘書が金額交渉に対して介入したことはないと説明していた。しかし、メモでは、秘書が「具体的に数字をいわないと向こう(UR)はどうしていいかわかんないみたいなんですよ」と一色氏に対してUR側に金額を示すよう持ちかけるやりとりなどが記録されており、補償交渉に積極的に関わっていたことがうかがえる。

 URや甘利氏の秘書らは、これまでに補償交渉に関しての口利きを否定。しかし、URによると、補償交渉などをめぐり、甘利氏の秘書と複数回面談していたという。

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