映画「フクシマ・モナムール」の上映会場で撮影に応じる(左から)女優の桃井かおりさん、ドリス・デリエ監督ら=13日、ベルリン(共同)【拡大】
第66回ベルリン国際映画祭で13日(日本時間14日)、東日本大震災後の福島を舞台にしたドイツ映画「フクシマ・モナムール」が上映された。出演者で女優の桃井かおりさんや監督のドリス・デリエさんらが登壇し、約750人の観客から盛大な拍手が送られた。
心に傷を持つ若いドイツ人女性が福島を訪れ、震災で弟子を亡くした年配の芸者と心を通わせていくストーリー。特色ある作品を集めたパノラマ部門で上映された。
震災の約半年後に福島を訪れ、映画製作を構想したというデリエ監督は舞台あいさつで「撮影は大変でしたが、この映画には『希望』があると約束します」と力説した。
昨年春、南相馬市の仮設住宅や被災した民家などで撮影。日本での公開は未定だが、芸者を演じた桃井さんは上映後に「復興で大変なときに、福島の皆さんにエキストラやボランティアで参加していただいた。作った側の責任として、映画を福島に持ち帰らなければ」と話した。(共同)