損保ジャパン日本興亜ホールディングスと第一生命保険が共同で開いた「東北3県復興支援マルシェ」=2日、東京都中央区【拡大】
■支援者との「ウィンウィン」関係必要
被災3県では、今もプレハブで営業を続ける店が多い。地元で暮らす住民が減る中、被災地を訪れるボランティアや作業員も減っている。岩手県中小企業家同友会の田村満代表理事は「大型スーパーなどの進出もあり、経営環境は年々厳しくなる。このままでは、地域社会を支えてきた地元の商工業が成り立たなくなる」と危機感を抱く。
特に沿岸部の水産業が受けた打撃は大きい。農林水産省が1日に発表した被災地の農林水産業の復旧状況によると、北海道を加えた7道県の被災漁港計319カ所のうち、233カ所(73%)は1月末時点で水揚げ機能が完全回復した。だが青森、岩手、宮城、福島、茨城の5県の水産加工業者へのアンケート(2015年11月~16年1月末実施、268企業が回答)で、売り上げが震災前の「8割以上に回復した」事業者は48%にとどまる。
そこに震災5年の課題がある。潤沢な補助金などで設備の復旧は進んだが、肝心の需要がない。
このため東商の商談会に参加した、しょうゆ醸造の八木澤商店(岩手県陸前高田市)の河野通洋社長は、「支援する、されるという意識だけの関係では長続きしない。お互いの強みを生かした『ウィンウィン』の関係を築きたい」と話す。
被災地が需要減や人手不足をどう乗り越えていくのか。人口減に直面する日本経済の先行きを占うことにもなりそうだ。