関西電力高浜原発の3号機(左)と4号機=10日午前、福井県高浜町【拡大】
関西電力は10日、大津地裁による高浜原発3、4号機(福井県)の運転差し止め仮処分決定を受け、3号機の原子炉を停止した。稼働中の原発が司法判断で停止するのは初めて。異議や執行停止の申し立てが認められない限り、関電は2基を再稼働できない。全国で運転可能な原発は当面、九州電力川内原発1、2号機(鹿児島県)だけとなる。
4号機は発送電開始作業中に原子炉が緊急停止するトラブルがあり、既に冷温停止状態になっている。
3号機の原子炉停止作業は10日午前10時ごろに始まった。原子炉の核分裂反応を抑えるため制御棒を挿入、ホウ素濃度を調整して1次冷却系の温度を下げ、出力が5%以下になったことを確認し発電と送電を止めた。
3、4号機の原子炉にはプルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料を含む燃料集合体が装荷されたままで、関電は今後、燃料を取り出すか検討している。
大津地裁は9日、東京電力福島第1原発事故の原因究明が進んでいない上、原子力規制委員会の新規制基準にも疑問点があるとし、高浜原発から半径約70キロの範囲に住む滋賀県の住民の訴えを認め、3、4号機の運転を差し止めた。
3、4号機の仮処分をめぐっては福井地裁が昨年4月、運転を差し止める仮処分を決定したものの、関電の不服申し立てを受け、別の裁判長が決定を取り消した。これにより3号機は1月29日、4号機は2月26日に再稼働した。