【熊本震度7】気象庁「中越地震では発生4日後でも大きな余震。今後1週間程度は注意が必要」

2016.4.15 11:53

倒壊した家屋が塞いだ道路を歩く被災者ら=15日午前、熊本県益城町(桐原正道撮影)

倒壊した家屋が塞いだ道路を歩く被災者ら=15日午前、熊本県益城町(桐原正道撮影)【拡大】

 熊本県益城町で14日夜に発生した震度7の地震で、気象庁は15日、平成7年以降に内陸部で発生した同規模の地震としては、余震の発生が過去最高ペースで推移していることを明らかにした。余震は15日午前11時時点までに計124回発生し、最大震度6強に及ぶ。

 今回の地震について気象庁は同日、「平成28年熊本地震」と命名。気象庁は甚大な被害をもたらした地震に名称を付けており、地震の命名は23年3月に発生した「東北地方太平洋沖地震」以来約5年ぶり。

 気象庁によると、今回の地震は余震の発生回数が多く、規模も大きいことから、過去に内陸部で発生した直下型地震で、今回のマグニチュード(M)6・5以上の地震と余震の発生ペースを比較。その結果、16年の新潟県中越地震(M6・8)、20年の岩手・宮城内陸地震(M7・2)に次ぐ3番目のペースで推移しており、同じM6・5級では過去最高ペースだった。

 気象庁の青木元・地震津波監視課長は「極めて余震活動が活発だった中越地震などに次ぐ非常に多い部類に入る」と述べた。その上で、「詳しく調べないと分からないが、中越地震では断層の壊れ方が複雑だった」とし、断層の破壊が複雑に発生している可能性を示唆した。

 気象庁は15日朝、状況把握のため、職員13人を機動調査班として派遣した。収集した情報を基に詳しい分析を進める。

 また、同県宇城市で同日午前0時3分に発生した震度6強の余震により、長周期地震動の大きさを示す4段階の階級で最大の「階級4」を同市内で観測した。平成25年3月に長周期地震動の観測を始めて以来、国内で初めてだという。

 長周期地震動は、大規模な地震で発生する周期の長い揺れで、高層ビルなどの高い建物の上層階で大きな揺れを生じさせる。階級4では「人が立っていることができない」程度の揺れを感じるとされる。

 青木課長は「中越地震では発生4日後でも大きな余震が起きた。今後1週間程度は注意が必要」として注意を呼びかけている。

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