3月には、今年度に全国の大学で初めて鯨類の繁殖促進に向けた研究センターを設置する三重大のHPが同様の攻撃を受け、短文投稿サイト「ツイッター」には、アノニマスのメンバーとみられる人物の犯行声明も出された。
ネット犯罪に詳しい神戸大大学院の森井昌克教授は「アノニマスにはサイバー攻撃を通して自分たちをアピールする狙いがある。今後、日本ではサミットが行われるが、その前後にかけて同種の攻撃が続くのではないか」とみる。
一丸となって対抗
悪質なサイバー攻撃に対抗していくため、和歌山県も対策を講じ始めた。今年度から、これまで県内全30市町村でばらばらに導入していた情報セキュリティーシステムを共同で導入することとした。
サイバー攻撃を防ぐには、高品質のセキュリティーシステムの導入が効果的だが、人口約3400人の太地町のような小さな自治体では財政的に大きな負担となるため、簡易で安価なシステムしか導入できない。しかし、情報セキュリティーシステムを共同で導入すれば、各市町村のサイバー攻撃に対する防御力の底上げにつながるという。