高浜原発3、4号機(福井県高浜町)の運転差し止めを命じた3月の大津地裁の仮処分決定を不服として、関西電力が申し立てた異議の第1回審尋が10日、大津地裁(山本善彦裁判長)で開かれた。関電は「科学的、客観的ではない判断だ」として、決定の取り消しを求めていく方針だ。
審尋は非公開で実施。山本裁判長は法廷での審理を同日で終結し、双方の主張に対する書面での反論を6月10日まで受け付けると表明した。
その後に内容を判断して決定を出す見通し。
関電は「安全対策は詳細に立証済みで、決定は専門的知見に基づかず到底承服できない」と主張。差し止め決定について、「安全性そのものから議論が離れ、原発に事実上のゼロリスクを求めている」と指摘した。