名古屋大大学院の高村ゆかり教授は「50年を見据えた長期戦略の策定は、対策が遅れている国にとってハードルが高い」と指摘する。
米国は長期戦略の前倒しに前向きだが、大統領選で共和党の候補者指名を確実にした不動産王ドナルド・トランプ氏が「地球温暖化はでたらめ」と批判を強めている。選挙結果次第では、そもそも枠組みから離脱する恐れが指摘される。
世界各国はパリ協定に基づき20年に足元の削減目標の見直しを求められる。長期戦略の提出が早まれば、整合性をとるため目標も深掘りするよう圧力がかかり、温暖化対策は加速する。先進国が世界のリーダーとしてこの問題を牽引(けんいん)できるかの試金石となるだけに、足並みをそろえられるか今後も問われそうだ。