太平洋戦争末期、米軍に撃沈され、現在も鹿児島県南西沖に沈む旧日本海軍の戦艦「大和」の潜水調査を終え、調査船が27日、鹿児島市の谷山港に帰港した。現地で撮影した映像は7月、大和ミュージアム(呉市海事歴史科学館)で一般公開する予定。調査に携わった同館の新谷博学芸課長は「船体の現在の色彩が忠実かつ鮮明に撮れた。しっかり記録し後世に伝えたい」と語った。
調査は、建造の地である広島県呉市が民間業者に委託して実施。呉市によると、今月10日に出港し、戦艦大和が沈没している場所で、水深約350メートルまで無人潜水探査機を下ろし、船体を撮影した。
戦艦大和は当時世界最大級の戦艦で、全長263メートル、基準排水量6万5千トン。1945年4月、米軍機の攻撃を受けて沈没し、乗組員約3千人が死亡したとされる。