
まさかスズメバチの巣の駆除を頼んで、自宅が炎上するとは…。民放テレビ局のバラエティー番組でも紹介された業者はインターネットのホームページで「駆除のスペシャリスト」と宣伝していた【拡大】
これが災難の引き金となった。
散布したスプレーのガスが充満しているところに、発煙装置を投入したのだ。当たり前の帰結として、引火した。
ここで「火が付いてしまった」と正直に申告してくれれば、まだ良かったかもしれない。だが、作業員らは当時家にいた夫婦らに火災発生を知らせず、「水を使いたい」とだけ申し出たという。
自分たちだけで消火しようと試みたようだが、火はみるみるうちに広がっていく。そのうち、爆発音がとどろいた。
夫婦らもようやく火災に気づいたが、時すでに遅し。一緒にいた孫娘と命からがら、逃げ出すので精いっぱいだった。貴重品や位牌(いはい)、思い出の品など何一つ持ち出すことができなかったという。
怒りの提訴
スズメバチの巣を駆除するはずが、大事なマイホームを焼失した山田家。駆除業者と作業員2人を相手取り、自宅の損害や片付け費用、慰謝料など計約5800万円の賠償を求めて提訴に踏み切った。