【論風】難航する「もんじゅ」見直し 新「再処理機構」で運営を (1/3ページ)

2016.6.23 05:00

 □社会保障経済研究所代表・石川和男

 原子力発電所から出た使用済燃料からウランとプルトニウムを抽出する「再処理」事業の枠組みを改正する法律が先月成立した。認可法人「使用済燃料再処理機構」を新設し、この新機構が日本原燃(青森県六ケ所村)に業務を委託。国の関与を強め、再処理事業を安定継続させるのが目的。国は、再処理によるプルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料を再利用する核燃料サイクルを推進。六ケ所村の再処理工場はその中核施設だ。

 ◆周囲に翻弄

 だが、この六ケ所再処理工場は過去のトラブルと、現在の原子力規制委員会の新規制基準の“過剰・異常な”運用もあって竣工(しゅんこう)時期は不透明なまま。マスコミは、高速増殖炉原型炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)の運営にも先が見通せない中、国は枠組み変更で核燃料サイクル政策の延命に一手を講じた形だ、との論調で統一されているかのようだ。

 昨年11月に規制委はもんじゅ運営をめぐり保守管理上のミスが続く日本原子力研究開発機構(JAEA)を「能力不足だ」とし、別の運営主体を探すよう文部科学省に勧告。これに対し同省は先月27日、規制委が求めた具体的な運営主体の特定を先送りすることを決定。これを受け馳浩文科相は「費用対効果も検討しながら新運営主体を一日も早く特定したい」と語った。

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