高速炉を扱うことができる専門家集団は、今現在もんじゅの現場にいる職員以外にはいない。もんじゅの今後を考えていくに当たり、これまでの経緯を考えれば、もんじゅの現場に問題が全くなかったとはいえないが、それを差し引いても、国会、監督官庁、マスコミなど現場とかけ離れた場所にいる人たちに翻弄されてきたと強く思う。私に言わせれば、もんじゅは政治からもマスコミからも一方的に悪者扱いされ続けてきた。これは変だ。もんじゅの現場には、高速炉に係る成否の経験、知見が蓄積されている。
◆独立性の確保
政府が敷くべきルールとは、その現場の技術者に安全確保やそれを前提とした事業の遂行に関して、高い責任感と実際の責任を持たせるような制度を整備していくことにある。政治やマスコミに左右されないようなプラント現場の独立性を高める事業遂行体制が最善だからだ。現場主導のルールに改めていかないと、いつまでたってももんじゅは本来行うべき実証事業の再開とその終結に向けて進んでいけない。
規制委が問うているのは、もんじゅ存続の可否ではなく、運営組織のあり方。何らかの新たな組織を提案すべきとなるが、全く新しい組織を一からつくるというのは難しい。そうなると、JAEA以外の組織であってもんじゅに親和性の高い組織はどこか、となる。文科省はJAEAのもんじゅ部門を分離して新法人設立を検討するだろうが、また組織を増やすのか?