
新日鉄住金が「耐変色チタン」の屋根を納めた大分銀行ドーム=大分市【拡大】
チタンは万能の素材というわけではない。短所もある。
屋根や壁といった建材でのチタンの利用は1970年代に始まった。ところが90年代に入り、過去に建設された一部のチタン屋根で、銀色から茶色に変色する現象が確認されるようになった。表面に存在する酸化皮膜が酸性雨と反応して成長し、銀色だった表面が光の干渉で茶色に見えるようになる現象のためだった。
そこで新日鉄住金は独自に、この変色メカニズムを解明。変色原因となるチタン表層の不純物を取り除く技術を確立し耐変色チタンの開発につなげた。
チタンにはコスト(値段)が高いという短所もある。確かに同じ重さの場合、鉄やステンレスより高くつく。
ただし体積当たりの価格で比べると、決して高いとはいえない。さらに耐腐食性があるため寿命は半永久的で、メンテナンスもほとんど必要としない。初期導入コストが高くなってもトータルではコストを抑えられる。こまめなメンテナンスを要し、10年、20年で塗り替えたり、ふき替えたりしないといけない他の金属製屋根より経済的ともいえる。