
宮城県東松島市に完成したスマート防災エコタウン。手前は太陽光発電のパネル【拡大】
「FITはもともと試行錯誤でやっていく予定でした。ブームを作って調整すればいい、試行が3年で、錯誤の克服に3年かけるための今回の法改正です。2017年度の国内太陽光市場は、旧FIT制度下の残留案件の消化をベースに6~8ギガワット規模へと縮小すると思われます。中心市場は住宅用や未活用用地、各種施設の屋根や屋上になっていきます。送電網をベースに考えるのではなく、地方自治体主導で太陽光発電と蓄電池などのエネルギー貯蔵をセットにした地産地消型エネルギー供給体制が推進されていきます。“売るため”の目的から“使うため”に変わっていき、24時間発電を可能にしていく流れとなりそうです」
◆世界展開へシフト
太陽光発電産業は裾野が広いことから、改正FIT法施行後の産業の行方が気になります。
「日本の太陽光発電産業は、これまでのFIT制度下での国内導入ビジネスから脱却し、未来に向けた産業構造を戦略的に再設計する必要があります。世界の潮流を追いかけながら作っていくのではなく、半歩先を行かなくてはいけません。太陽電池の無秩序な価格低下競争が終焉(しゅうえん)し、品質競争の始まりを迎えています。日本は世界から最先端、最高水準の工法、技術が集結し、多様な規模や用途に対応できます」
一木氏は、日本の太陽光発電産業の発展軸は3つあるといいます。1つ目は、モノ作りの分野で厳しい世界競争の中で勝ち残ること。これまでの単純なハード中心の太陽光発電システム作りから、エネルギーソリューション型のシステム作りへと転換し、ハードとソフトが一体となって高度化(スマート化)された太陽光発電システムによるビジネスの追求です。