
道頓堀川を航行するクルーズ船上で、「グリコの看板」などを夢中で撮影する韓国人客ら=8月18日午後7時すぎ、大阪市中央区【拡大】
一本松海運(大阪市北区)が運営する「とんぼりリバークルーズ」は、道頓堀川を約20分かけて遊覧船で楽しむ。「水の都・大阪らしい観光を」と、日本人観光客をターゲットとして平成17年8月に就航した。
当初は集客に苦戦し、1日の乗客が50人以下ということも珍しくなかった。しかし、外国人観光客の増加と歩調を合わせるように激増。年間乗客数は23年度が約7500人だったが、翌年度以降は約3万3千人、約8万人と増え続け、昨年は4~12月の9カ月間だけで約16万8千人を記録した。乗客の大半は外国人という。
同社営業部の鈴木麻希係長(41)は「グリコの看板など大阪らしい景観が受けているようですが、正直なところ、それほど見所のない川で船に乗るという単純な観光。外国人客が増えるに連れて押し出されるように日本人客は減っている。それでもインバウンドはありがたいし、ぜひ取り込みたい」と力を込める。
“外国人専用”パス効果
インバウンドの集客に大きな成果を挙げているのが、大阪観光局が発行する「大阪周遊パス」だ。