オープンイノベーションを始める前の契約交渉が極めて重要で、目先の利益だけを考えた契約交渉では駄目だ。スタートアップ企業からは交渉に専門家を雇えないという声をよく聞くが、そこにコストをかけないとスタートアップ企業も生き残っていけない。技術があって有望といわれるスタートアップ企業でも、その肝心の技術が流出してしまっては意味がない。
少し話がそれてしまったが、オープンイノベーションにおける知財戦略というのは「技術流出の制限」に尽きるのである。その「技術流出」にもさまざまなパターンがあるため、そのパターンに応じた制限策を考えなければならないということになる。このあたりの各論については改めて論じることとしたい。
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【プロフィル】溝田宗司
みぞた・そうじ 弁護士・弁理士。阪大法科大学院修了。2002年日立製作所入社。知的財産部で知財業務全般に従事。11年に内田・鮫島法律事務所に入所し、数多くの知財訴訟を担当した。17年1月、溝田・関法律事務所を設立。知財関係のコラム・論文を多数執筆している。40歳。大阪府出身。