
元電機メーカー技術者の村瀬重雄さん(右)が開発した「おもてなし箸置き台」。全国の旅館や料亭などで人気を博している【拡大】
2020年の東京五輪で日本を訪れる外国人をもてなしたい-。そんな思いが込められた「おもてなし箸置き台」が人気だ。3年前に大阪府高槻市で誕生した日本刀の置き台のようなユニークな箸置きだが、北陸から沖縄まで、採用する取引先(旅館や料亭など)が全国各地に広がっている。(高橋義春)
おもてなし箸置き台は両手で箸を差し出すような形状で、おもてなしの心を表現。中央がくぼんだ円弧面で箸を支え、テーブルに箸がつかず、衛生面にも配慮している。京都を代表する伝統工芸品・清水焼でつくられていて、平成26年3月に特許も取得した。
開発したのは、元電機メーカー技術者の村瀬重雄さん(85)=同市松が丘。日立造船(大阪市住之江区)で水中翼船の開発に携わり、松下電器産業(門真市)ではエネルギー分野の開発に従事するなど、人生の大半を技術開発にささげてきたが、退職後の23年、高槻市主催の陶芸教室に参加したことをきっかけに、箸置き台をつくることを思いついた。
ちょうどその頃、東京五輪誘致が現実味を帯び始め、村瀬さんは「和食を引き立てる陶器に日本文化の魅力を感じ、陶製の箸置き台で外国人をもてなそうと考えた」と話す。