
大阪府議会臨時会で参考人招致され話す籠池泰典氏=10日午後、大阪府庁(山田哲司撮影)【拡大】
《議場からは笑いが起こる。かねて認可をめぐって大阪維新の会代表の松井一郎知事に『はしごを外された』と敵意をあらわにしている籠池氏。以前は維新側からさまざまな『便宜』があったことを示唆し、手のひら返しをあてこすった格好だ》
籠池氏「その一方で府議、市議のみなさんの指導を受け、少々舞い上がっていたところも私の中にある。結果として『瑞穂の國記念小学院』設置に向け、みなさまの疑念を惹起する内容が生じ、不行き届きが発生した。こうした点への責任を明確にし、小学校建設に至らなかった責任をとるため、3月末に理事長を退任し、経営から完全に離脱した。
現在、森友学園は新しい理事長のもと、管財人の監督を受けつつ、法人再生を目指していると聞き及んでいる。私の不行き届きで疑念を生じさせ、関係者や保護者、児童におわび申し上げる」
《学園は小学校開設を断念したことで多額の負債を抱えて民事再生法の適用を申請。現在は籠池氏の長女、町浪氏が理事長を引き継いでいる》
籠池氏「ご承知の通り、地検特捜部による強制捜査が行われ、あらゆる資料が没収された。申し述べるのはあくまでも記憶に基づくものであるとご承知おきをお願いしたい。学園の新体制は反省すべきは反省し、新たな方針での学園運営に取り組んでいると聞き及んでいる。私の記憶のみに基づく証言が一人歩きをし、新体制に悪影響を及ぶのは避けねばならず、慎重に回答せねばならないことはあらかじめ申し上げる。手元に残った備忘録まで検察に押収されたので、このようなお断りを申し上げてる。何卒ご理解をお願い申し上げる」
《刑事事件に関すること、問題の核心部分については正確な回答ができないと牽制するような発言だ。籠池氏の弁明は続く》
籠池氏「大阪府との折衝はすべて当時の顧問弁護士の酒井(康生)弁護士に一任していた。当時、酒井氏が財務省近畿財務局や大阪府私学課とどのような折衝をしていたか報告がほとんどなく、私としても皆目見当がつかない。