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一方、『アルジャーノンに花束を』のアルジャーノンは、脳手術を受け「天才」になった白ネズミ。主人公の青年、チャーリィ・ゴードンが「頭をよくする」手術を受けるための検査で出会うのが、先に手術を受けていたアルジャーノンだ。
手術を受けたチャーリィは、アルジャーノンと同じように飛びぬけた知能を持つ「天才」になるが、手術に「欠陥」があることを見つけてしまい、自らの身に起こる結末を知ってしまう--と、悲劇的な運命をたどる。
物語にちりばめられた要素には、新しく見つかった化合物と通じる部分もあり、ネット上では「そのネーミングはやめたほうがいいのでは」「欠陥が見つかってしまいそうで怖い」といった声も上がっている。
なぜ、アルジャーノンと命名?
しかし、京都大学広報課によれば「アルジャーノンの由来は、小説『アルジャーノンに花束を』ではない」という。
物質の正式名称は「altered generation of neuron」といい、あくまで頭文字を取って命名したという(ALGERNON)。「『アルジャーノンに花束を』は、研究グループも知っていると思うが、特別なぞらえたわけではない」(広報課)