
海の向こう側に見えるチャーン島に向かうフェリーの桟橋=7月下旬、タイ南東部トラート県(小堀晋一撮影)【拡大】
こうしたことから、当面の政界復帰は困難と判断。元首相の指示でインラック氏の国外脱出が固まったとみられている。現在、インラック前首相はドバイを経由して英国に滞在中で、現地で亡命の申請を行っている。政治的迫害に至った経緯や、このままタイに留まった場合に身に降りかかる危険や財産の差し押さえなどついて詳細に供述しているもようだ。
軍政のプラユット暫定首相は就任当初、党派を超えた「国民和解」を提唱。さまざまなイベントを企画したほか、民族団結の歌も作った。だが、対立の根が修復不可能なことが判明すると大きく方針を転換。タクシン派を排除することで国内の混乱を収める道を選択するようになった。クーデターから4年目。排除の論理によってタイの政治は大きな転換期を迎えようとしている。(在バンコクジャーナリスト・小堀晋一)