新潟県は、日本海沖合の断層を震源に最大でマグニチュード(M)7・8の地震が起きた場合、県沿岸部を襲う津波の想定をまとめた。市町村別の津波の高さは、県北部にある離島の粟島浦村で県内最大の15メートルに達すると予想。浸水面積は1万6334ヘクタールに及び、このうち新潟市が約3分の2と大半を占めるとした。同市中央区で15日、県内12市町の防災担当者を集めて開いた会議で公表した。
想定は、国が平成26年に示した津波のモデルなどを基に試算したもので、沿岸部など13市町村の浸水状況を図で示した。新潟市や長岡市など7市町村は、津波の影響が5分以内に出始めるとされた。
津波の最大の高さは、村上市14・0メートル▽糸魚川市13・0メートル▽佐渡市12・8メートル▽上越市12・5メートル▽新潟市11・8メートル▽柏崎市6・7メートル-など。最も低い出雲崎町で6メートルとした。東京電力柏崎刈羽原発(同市、刈羽村)付近は最大4・4メートルとなるが、敷地は高い位置にあり浸水しないとしている。
新潟市では、信濃川の河口にある新潟港を中心に約1万736ヘクタールが浸水。同港の南側に広がる市街地にも影響が及ぶとした。