冬季五輪、なぜ平昌が主会場に? 政治の思惑色濃く 雪質の悪さ致命傷 (2/3ページ)

平昌五輪の開会式で打ち上げられた花火=9日(共同)
平昌五輪の開会式で打ち上げられた花火=9日(共同)【拡大】

 昨年10月に亡くなった元国際オリンピック委員会(IOC)副会長の金雲龍(キム・ウンヨン)さんに生前、話を聞いた。金さんは「開発が遅れた江原道の活性化」とスポーツ、経済界の思惑を語った。

 この国の冬季スポーツといえばスケートである。ショートトラックは過去の大会で圧倒的な強さを誇り、フィギュアスケートは10年バンクーバー大会金メダリストの金妍(キム・ヨナ)に象徴される。そして今大会、スピードスケートには日本の小平奈緒のライバル李相花(イ・サンファ)がいる。

 スキーやスノーボードなど雪の競技は話題にも事欠く。スキー人口は400万人にも満たない。江原道に多いスキー場は、韓流ドラマ「冬のソナタ」の舞台、龍平スキーリゾートが代表格か。質と量、規模とも日本にはとても及ばない。

 「名前が知られることで、日本や中国からもスキー客を呼べると思っている。しかし、開催することの効果は、そんなに簡単には表れない」。金さんはそう言って、首をかしげた。

 雪質の悪さは致命傷

 平昌大会の財政規模は13兆ウォン(約1兆3000億円)。ソチ大会の5兆円とは比較にならないが、バンクーバー大会の約6.5倍だ。うち11兆ウォンが高速鉄道建設などインフラ整備費である。

 高速鉄道は仁川国際空港、ソウルから約1時間30分で会場と結ぶ。IOC本部や関係者、選手たちが宿泊するホテル群は欧米のスキーリゾートをほうふつさせる。ここが雪上競技拠点となればスポーツ界に恩恵をもたらし、リゾート客で埋まれば経済界の思惑がかなう。

雪質の悪さは致命傷