【スポーツbiz】平昌五輪、なぜ“そんな時間”に競技本番? テレビマネーに左右される選手たち (2/3ページ)

スキージャンプ・男子個人ノーマルヒルで21位に終わった葛西紀明。強風と寒さに思わず悲鳴を上げた=10日、韓国・平昌のアルペンシア・ジャンプセンター
スキージャンプ・男子個人ノーマルヒルで21位に終わった葛西紀明。強風と寒さに思わず悲鳴を上げた=10日、韓国・平昌のアルペンシア・ジャンプセンター【拡大】

 迷惑を被ったのは、平昌とは時差のないはずの日本の選手たち。“時差調整”を行わなければならない事態となった。

 また、米国で高い人気を誇るフィギュアスケートやスノーボード、フリースタイルスキーは午前10時に競技を始め、午後2時過ぎに結果が判明する時間帯で予定が組まれた。

 これら競技は通常、夜に行われることが多い。なぜ、平昌では午前中にしたかといえば、つまりテレビの要求である。

 いうまでもなく、照準は米国東部のゴールデンタイムに合わされている。

 平昌午前10時はニューヨークの午後8時、ロサンゼルスの午後5時にあたる。ロスはちょっと楽しむには早い時間かもしれないが、米国などの有力選手たちが登場してくるのは遅い時間帯だ。開催国・韓国をはじめ、アジアの事情などまったく念頭にない。選手への押しつけもいとわない。

 国際オリンピック委員会(IOC)の財源は“乱暴”にいうと、テレビ放送権とスポンサー料の二本立て。大ざっぱに放送権料48%、国内を含むスポンサー料35%、入場料15%、ライセンス2%である。

 この最も多い放送権料の約50%を占めるのがアメリカ向けの契約料。米NBCユニバーサル(NBCU)がIOCとの間で交わした独占的な契約である。

 NBCUは2011年に、IOCと総額43億8200万ドル(現在のレートで約4700億円)で14年ソチ、16年リオデジャネイロ、18年平昌、20年東京と4大会の米国での独占放送権を取得した。平昌に限れば9億6300万ドル、ソチより約24%増額となった。

20年東京大会にも時差?!