宮大工や左官の技を守る 「伝統建築工匠の技」、ユネスコ無形文化遺産申請へ (2/3ページ)

 ■後継者不足深刻 登録で活性化を

 寺社や古民家といった木造建築の修理に関わる職人の世界では、後継者不足が深刻だ。かやぶきなどの技術継承に取り組む全国社寺等屋根工事技術保存会(京都市)の村上英明会長は、修理技術がユネスコの無形文化遺産になれば伝統建築の良さが見直され「若い人たちの励みになる」と期待する。

 伝統技術の継承が難しいのは、生活様式が変わり、一般住宅などでの需要が激減したためだ。かやぶき屋根やしっくい塗りの壁は珍しくなり、日本建築に不可欠な畳も安価な工場生産品に押され、手縫いで仕上げる職人は減った。国は1975年の文化財保護法改正で「選定保存技術」の制度を創設し、補助金などで各分野の技術継承を支援。専門学校もある宮大工など一部の仕事は若い志望者が増えているともいわれるが、腕を磨く現場は限られている。

 保存修理工事の要になる設計監理者を養成する文化財建造物保存技術協会(東京都)の賀古唯義副参事は「伝統技術は気を緩めると滅びてしまう。ある分野の技術が途絶えれば、その部分はまがい物で埋めるしかなくなる」と危機感を募らせる。

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