世界自閉症啓発デーで青色にライトアップされた神戸モザイクの観覧車=平成25年4月2日、神戸市中央区【拡大】
発達障害の一種である自閉症への理解を広めようと4月2日の「世界自閉症啓発デー」に合わせ、世界各地の名所がシンボルカラーの青色にライトアップされる。今年は約170の国と地域で行われる「ライト・イット・アップ・ブルー」というイベントで、日本では兵庫県芦屋市のNPO法人が平成23年に神戸で始めた。今年も東京タワーや通天閣、大阪城など全国180カ所以上のランドマークが青に染まる。
NYが発祥 今年は世界170カ国・地域で
世界自閉症啓発デーは2007年に国連が制定した。ランドマークを「癒やし」や「希望」を意味する青色にライトアップすることで自閉症などの発達障害への理解を呼びかける活動が翌年、米ニューヨークでスタート。
10年に地元の自閉症支援団体が世界に呼び掛けたのをきっかけに広まり、エンパイアステートビルディング(米)やシドニー・オペラハウス(豪)、ピラミッド(エジプト)など、今年は約170の国と地域で行われる。
国内では180カ所
日本でこの活動を広めたのは自閉症のある子供の母親らでつくるNPO法人「あっとオーティズム」(芦屋市)だ。オーティズムとは、英語で自閉症を意味する。理事長を務める佐伯比呂美さん(53)は11(平成23)年1月、この活動をインターネットで知り、「日本でも広めたい」と、主催するニューヨークの支援団体に連絡。4月、神戸ポートタワーなど兵庫県内3カ所で始めた。
最初は各地のランドマーク施設などを一つずつ回り、趣旨を説明しながら協力を要請。賛同者が各地でライトアップイベントを主催するようになり、今年は北海道から沖縄まで180カ所以上が青色に染まる。